中国の家電小売大手「蘇寧易購」(Suning.cnは10月21日、フードデリバリー大手「美団」(Meituan)で初めての家電3C品の大型チェーンブランドとなることで合意したと発表した。
これにより、家電3C品も出前サービスのように即時配達が可能となる。「美団」または「美団外売」APPにログインして「蘇寧易購」にアクセスし、携帯電話やパソコン、家電製品を注文すれば、最短で30分以内に配達される。
蘇寧易購は現在、中国175の都市で計600店舗以上が美団へ加入している。両者は今後も提携を進めて、2023年には加盟店舗数を1000店以上とする予定である。
蘇寧易購はこの提携により、美団のアクセス量や即時販売サービスの経験が手に入る。地元生活分野の大手デジタルアプリである美団は、現地化した運営体制を競争力の軸としている。
これまでデリバリーから食料品へ、さらに美容品やベビー用品へと拡大してきた即時販売は、今回の蘇寧易購の参入により家電3Cも対象品となる。業界内で先駆けて新たな事業モデルを探ることで、対象商品となる品目が一段と増えて、消費者との距離も近づき、取引効率もよくなって使いやすいものになる。
蘇寧易購のIT関連子会社によると、「現地化に特化した運営をする美団はサービス力や膨大な数の若者ユーザーを有しており、提携により両者のスキルや資源が共有化され、サービス効率が改善する」と述べている。美団への加盟で店が消費者に近づき、配達もスピーディーになりサービス効率が上がるという。
美団は現在、デジタル品、美容品、日用品、ベビー用品などで様々なチェーン店と提携をしている。デジタル品ではファーウェイ特約店、Apple直営店、シャオミなど大手スマホブランドと手を組み、美容品ではセフォラ、ワトソンズなど、日用品では無印良品(MUJI)、名創優品(MINISO)、KKVなど、ベビー用品では伊利と提携している。
(中国経済新聞)