中国の大手不動産開発会社である正栄地産集団は、2020年社債(第1期)を公募発行し、2022年第2回社債権者集会において結果を公表すると発表した。
これ以前の2022年7月22日に正栄地産集団は「20正栄02」第1回社債権者集会を開催し、利払いの取り決めを調整したが、第2回社債権者集会は当初の予定からさらに延期された状態だ。
2022年6月30日時点で、当社の借入金総額は約640.7億元(約1.31兆円)、そのうち1年以内に 返済予定の負債総額は約326.17億元(約6,666億円)、現金及び預金は約142.29億元(約2,908億円)で、うち使途限定資金は約105.05億元(約2,147億円)となり、現金及び現金等価物は、約31.37億元(約641億円)保有している。また、報告期間の期末時点で、正栄地産集団の負債総額は1,591億元(約3.25億円)であった。
正栄地産集団は、近年の「閩民系(福建省系)ダークホース」を代表する企業の一つで、主に長江デルタなどの重点都市に立地し、2018年に1000億元(約2兆円)の不動産企業クラブに入り、香港での上場にも成功した。
2021年正栄地産集団の営業収益は375.13億元(約7,667億円)で前年比3.82%増、純利益は8.09億元(約165億円)で前年比69.48%減となり、成長率が低下したとはいえ、利益率は維持されている状態だ。
そして、上場から5年目の今年、正栄地産集団は黒字から赤字に転落した。2022年上半期決算報告書によると、同社の同期売上高は前年同期比19.6%減の128.68億元(約2,630億円)、前年同期の15.03億元(約307.2億円)の利益に対し22.52億元(約460億円)の損失、株主に帰属する当期純損失は26.11億元(約533.6億円)、売上総利益率は前年同期に比べ9.1ポイント低下し、10%となった。
正栄地産集団は、新型コロナウイルスの再流行、中国不動産業界における全体的な需要の減少や資金調達環境の継続的な悪化により、プロジェクトの販売価格や粗利益率が低下し、資産の減損が増加した。
(中国経済新聞)