この10年余りの間に、中国の住宅供給規模は拡大を続け、住宅不足は徐々に解消されてきている。住房城郷建設部(住宅・都市農村建設部)は最近、「第7次人口普査(国勢調査)」を発表し、2020年、中国における城鎮(都市と町)の一人当たりの住宅面積が38.6平方メートルに達したと紹介した。
「2010年中国人口普査資料」と最近、国家統計局によって発表された「中国人口普査年鑑2020」によると、この10年間で中国の城鎮(都市と町)における一人当たりの住宅面積は2010年の30.3平方メートルから2020年には38.6平方メートルとなり、10年間で8.3平方メートル、27.4%も増加した。
なお、国勢調査の統計では、城鎮(都市と町)の住宅には、城市(都市)と鎮(町)の両方が含まれている。統計上の都市・農村区分では、鎮は認可されて建設された建制鎮(農村地域の中で商工業が一定程度発達し、非農業人口が比較的集中している地域や行政の中心地となっている末端の行政区画)の鎮区(建制鎮のなかの市街地に相当する地域)を指し、鎮における人口は、県城(郡庁所在地)に集中している。このデータによると、鎮における一人当たりの住宅面積は10年間で10.26平方メートル増加し、同時期の城鎮(都市と町)全体の増加率より4.6ポイント高い32%の増加となっている。また、城鎮(都市と町)の一人当たりの住宅面積は10年間で7.37平方メートル、25.2%増加し、同時期の城鎮(都市と町)全体の増加率を2.2ポイント下回った。
省別では、チベット自治区、湖南省、江西省、河南省、湖北省、広西チワン族自治区、江蘇省、雲南省、福建省、陝西省、安徽省の9省2自治区で住民一人当たりの住宅面積が40平方メートル以上となっている。このうち、江蘇省と福建省だけが東部沿海地区で、他の省はすべて中西部の地域だ。
対照的に、広東省、上海市、北京市の 1 人当たりの住宅面積は、それぞれ 30.9平方メートル、31.1平方メートル、33.7平方メートルでワースト 3 位となった。また同時に、これら3地域の一人当たりの住宅面積の過去10年間の増加率は比較的低く、広東省の一人当たりの住宅面積は過去10年間でわずか4.6平方メートルの増加にとどまっている。
(中国経済新聞)