上海汽車、新車1万台をヨーロッパに輸出

2022/09/16 14:00

中国の自動車メーカー・上海汽車の新車「MG MULAN」(名爵)1万台を積んだ貨物船が、ユーラシア大陸のはるか末端へと旅立っていった。

MG MULANは中国のほか、ドイツ、フランス、イギリス、イタリア、スペイン、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクなどヨーロッパの20か国近くで同時発売され、売値は中国では12.98万元-18.68万元(約265万-382万円)であるが、ドイツでは31990ユーロ -37990ユーロ(約458万-544万円)に跳ね上がる。

上海汽車の王暁秋社長は、「『電気化、コネクティッド化、共有化、国際化』という改革のさなかにある自動車業界で、中国は現在、日本や欧米などの伝統市場を追い越す勢いであり、今年は世界で2番目の自動車輸出大国となりそうだ」と述べた。

中国の自動車輸出台数は、2021年より前は100万台前後で推移していたが、中国自動車協会によると2021年には前年の2倍に膨れ上がり、初めて200万台を超え201.5万台となった。さらに2022年1~8月は前年同期比で52.8%増加し181.7万台となっている。

中国メーカーは新エネ車の普及という追い風に乗り、自動車王国とも言えるドイツ、フランス、日本などに目を向けている。税関データによると、2021年は中国車のヨーロッパへの輸出台数が204%増となっており、中国の各メーカーが新エネ車でヨーロッパや日本などへ殴り込みをかけている状態である。これについて中信証券は、EVの供給チェーンが急成長して十分に整備された中国の大手各社が海外に品を送り込んでおり、製造力が世界レベルに達していることが示されているという。

(中国経済新聞)