8月22日中国海南省人民政府は「海南省における炭素排出のピークアウトに関する実施方法」(以下「法案」とする)を提出した。この「法案」では、2025年までに公共サービスなどで、新規や交換車両は全てクリーンエネルギーを利用した車輌を導入し、2030年までに海南島全土でガソリン車の販売を禁止すると記載されている。特別な用途を除いては、公共サービスで用いる車両同様に個人が所有する車輌に対しても100%の導入を目指すという。
さらにこの「法案」では、車輌の充電が抱える不便さを解決すること、また新エネルギー自動車を利用することを最適化していくことに力を入れていくと書かれている。2025年までに省内の充電基地施設は少なくとも5台に対して2カ所の割合で、公共の充電スタンドは7台に対して1つは少なくとも確保するという。さらに重点先行区域における非接触型の平均サービスは半径1キロで、優先発展区域では小さくても3キロ、そして積極推進地域では5キロを目指す。
そして交通領域におけるクリーンエネルギー化を急速に推し進めることも盛り込まれた。特に軽量の物流配送や都市環境、タクシー及びインターネットを通じた配車サービスに重点を置き、新エネルギーへの転換を推し進める。個人が所有する車輌も新エネルギーへ変えるよう呼びかける。また、大量のエネルギーを使い多くの排出量を出す非効率な旧型の船舶は淘汰し、電気や水素などの新しいエネルギーを船舶の領域にも取り入れることも記載されている。まさに船舶の「油から気(ガソリンから電気や水素)」への切り替えを推進するというのだ。海口をはじめ琼海、三亜、三沙、洋浦経済開発区などを重点エリアとし、これらの地域に船舶用の液化天然ガススタンドを設け、天然ガスを利用した車や船の発展を推進する考えだ。
(中国経済新聞)