ドローンの普及が進む中国 2024年には市場規模3.2兆円に

2022/07/25 17:30

民間用ドローンの世界的な生産基地となっている中国は、2021年も急成長を維持しており、データによると12000社以上のメーカーが存在し、生産高は870億元(約1兆7551億円)となっている。このうち深センは1500社以上が存在して生産高は600億元近くに達し、一般用ドローンは世界の70%、産業用では同じく50%のシェアを誇っている。

7月23~24日、「フューチャー・オブ・ドローン」をテーマに行われた2022第6回世界ドローン大会で、大会会長を務めた欧州アカデミーの会員である楊金才氏は、「2020年以降、新型コロナウイルスの影響もある中、ドローンは非接触式の配達や先進的な利用が果たされ、30%という急成長を維持している」と述べた。無人のシステムなども含めて広範囲に利用され、今年の中国のドローン関連の生産高は1000億元を超えると予想している。

中国では、「天路」と呼ばれる低空域の運航ネットワークについて、ドローンが普及し実用化しつつある今、大きな現実的意義を抱えた上で将来性も期待されており、立体交通システムにおける重要な部分となる。

現在、四川省、湖南省、海南省、江西省などで、ドローンの普及や実用化に向けて、低空域の航路網が整備されるなどの取り組みが進められている。

中国航空局のデータによると、2021年末現在、全業種におけるドローンの登録利用者数は78.1万人で、利用台数は83.2万台となっている。

今回の世界ドローン大会では、中国のドローンの市場規模は2024年にはおよそ1600億元(約3兆2269億円)となると予想されている。内訳は農業・林業が360億元、地形の測量が450億元、宅配関連が300億元、警備・安全保障が230億元、電力の点検パトロールが260億元とのことである。

(中国経済新聞)