2021年、中国の出生数138万人減

2022/07/24 19:30

7月12日、中国国家衛生健康委員会は「2021年中国衛生健康事業発展統計速報」を発表し、2021年の出生数は1062万人で、そのうち41.4%が第二子、14.5%が第三子およびそれ以上であったと明らかにした。また、2020年の数値と比較すると、出生数は約138万人減少した。

人口専門家で広東省人口発展研究院の院長である董玉整教授は、出生数の減少が続いていることには様々な要因があると分析している。第一は、出産適齢期の女性、特に母親になる資格を持つ女性の数が減少している。一方で、結婚・出産年齢の先延ばしや結婚・出産費用の高騰により、出産意欲が低下していることも事実だ。その他に、新型コロナウイルスの流行による影響も顕著だ。

近年、出産圧力の高さ、出産意欲の低下、出生率低下の傾向に対応して、中央政府や地方政府が相次いで出産奨励策を打ち出している。中国共産党中央委員会および国務院が発表した「出産政策の最適化による人口のバランスのとれた長期的発展の促進に関する決定」では、出産、子育て、教育にかかる費用を削減することがうたわれている。また、出産休暇や出産保険制度の改善、税制や住宅などの支援政策の強化、教育の公平性と良質な教育資源の供給の促進、雇用される女性の正当な権利と利益の保護が必要だとされる。

地方レベルでは、出産支援政策が各地で集中的に発表されている。国家衛生健康委員会人口監測と家庭発展局の楊文庄局長は最近、全国の産休制度をさらに改善し、産休はおおむね158日以上に延長、配偶者出産休暇はおおむね15日前後、育児休暇はすべて5日から20日の範囲で設け、出産・子育て・教育費用の軽減に関する規定を追加したことを紹介した。

(中国経済新聞)