中国鉄道、今年1~9月の旅客輸送人員37億1,000万人、過去最高

2026/10/20 11:00

中国国家鉄路集団有限公司(国鉄集団)によると、今年1~9月の全国鉄道の旅客輸送人員は延べ37億1,000万人に達し、前年同期比4.8%増となった。同期として過去最高を記録した。

国鉄集団は、輸送供給側の構造改革を継続するとともに、旅客輸送体制の強化やサービス商品の充実、駅・車内サービスの品質向上に取り組んできた。輸送能力の拡充に加え、観光需要や各種イベントに対応した列車の運行、乗客の利便性向上を進めている。

鉄道部門は、高速鉄道と在来線の輸送資源を総合的に活用し、新たに開通した鉄道路線や駅の輸送能力を生かして、旅客輸送の効率化を図った。

京港高速鉄道の雄安―商丘区間、西渝高速鉄道の西安―安康区間、宜昌―興山高速鉄道、ハルビン―伊春高速鉄道などの新線を活用するとともに、鉄道の公式予約システム「12306」の購入データを分析。需要の高い方面や区間に列車を追加投入するなど、輸送力を柔軟に調整した。

その結果、1~9月の旅客列車の運行本数は1日平均1万1,511本となり、前年同期比5.3%増加した。

鉄道と観光の連携も進んでいる。鉄道部門は、観光、自然環境を生かした健康・保養、革命史を学ぶ研修旅行などの需要に対応し、特色ある観光列車や観光路線を展開した。

「星光・燕趙号」や「パンダ専用列車」のほか、「斉魯1号」「南湖1921」などの列車を運行。沿線の自然景観や歴史・文化遺産、地域の特色ある料理などを組み合わせ、鉄道旅行の魅力を高めている。

1~9月に運行した観光列車は延べ2,860本で、前年同期比25.5%増となった。このうち、観光専用列車は1,613本、観光路線列車は1,247本だった。

また、各地で開催されるスポーツ大会、展示会、文化公演などのイベントに合わせ、「ファン専用列車」などを947本運行した。こうした「テーマ列車」を通じて、飲食、宿泊、文化・観光などの関連産業への消費波及を図っている。

旅客の移動体験を改善するため、鉄道部門は予約システム「12306」の機能拡充や新たな乗車券サービスの普及にも取り組んでいる。

京滬高速鉄道と京滬鉄道では、乗車券の予約購入に関する試験サービスを導入。回数券型の「計次票」や期間定額型の「定期票」は76路線、観光向けの回数券「旅游計次票」は28路線に拡大した。子ども向けには、観光回数券の割引運賃も提供している。

さらに、車内での静かな環境を確保する「静音車両」サービスは、8,000本を超える動車組列車に導入された。ペットの輸送を支援する「愛寵行」は高速鉄道駅163駅、動車組列車392本で展開。手荷物の輸送負担を軽減する「軽装行」は212駅で利用できる。

このほか、京張高速鉄道と海南島周回高速鉄道では、自転車を列車に持ち込める「自転車随身行」の試験サービスも始まっている。

中国の鉄道部門は、輸送能力の増強とサービスの多様化を並行して進めており、今後も観光やイベント需要を取り込みながら、旅客輸送の利便性向上と関連消費の拡大を目指す方針だ。

(中国経済新聞