中国のデータ産業が急速な成長を続けている。8月28日に中国・貴州省貴陽市で開幕した「2026中国国際ビッグデータ産業博覧会」で、国家データ発展研究院などが編纂した「中国データ産業発展報告(2026)」が発表され、2025年の中国のデータ産業規模は6兆7800億元(約6.78兆元)に達し、前年比15.7%増となったことが明らかになった。
報告書によると、人工知能(AI)応用ソフトウエアを含むデータ関連ソフトウエア製品と、トークンサービスを含むデータ資源製品の生産額は合計4兆9900億元に達した。データ産業全体の73.6%を占めており、AIをはじめとする新たなデータ関連サービスが産業成長をけん引していることが浮き彫りになった。
データ産業の担い手も増加している。2025年末時点で、全国のデータ関連企業は48万2000社となり、前年比17.9%増加した。
資金調達も活発化しており、特に大規模言語モデル(LLM)、シミュレーション・合成技術、フィジカルAIや具身知能(エンボディドAI)サービスなどの分野で、データ関連企業への投資が活発だったという。
新たな業態として注目されているのが、AIエージェントの普及に伴って急速に発展している「トークンサービス」だ。
国家データ発展研究院の胡堅波院長は、AIエージェントの応用拡大がトークンサービスの成長を促していると説明した。2025年には、中国におけるAIエージェント関連の特許登録件数が3400件を超え、前年からの増加率は2倍以上に達したという。AIをめぐる技術革新が加速していることを示している。
胡院長は今後の展望について、トークンサービスの発展によって新たな産業エコシステムが形成されるとの見方を示した。また、AIがデータ産業の新たな成長空間を切り開くほか、AIネイティブをはじめとするデータ技術や産業分野のイノベーションも加速すると指摘した。
中国では、データを単なる情報資源として扱うだけでなく、AIの学習・推論・サービス提供を支える重要な産業基盤として活用する動きが広がっている。今回の報告は、AIとデータ産業の融合が進む中、中国のデータ産業が今後も比較的高い成長率を維持するとの見通しを示している。
(中国経済新聞)
