中国の国産大型旅客機「C919」が、国際定期便への運航を初めて開始する。中国国際航空(中国国航)は8月12日午後3時、北京首都―ウランバートル線にC919を投入し、今後は1日1便の定期運航を行う。
これまで中国東方航空や中国南方航空のC919は、シンガポールやドバイでの展示・試験飛行を行ったほか、中国東方航空と中国国航が上海―香港、北京―香港線などで運航してきた。しかし、今回のウランバートル線は、C919が国際線の商業定期便で乗客を輸送する初めてのケースとなる。中国の国産大型旅客機が国際的な定期運航の新たな段階に入ったことを示す動きだ。

C919は、中国が国際民間航空規則に基づいて独自開発し、知的財産権を持つ大型ジェット旅客機。2022年12月に初号機が中国東方航空へ引き渡され、2023年5月28日に商業運航を開始した。
中国商用飛機(COMAC)によると、2026年6月末時点でC919は累計40機が引き渡されている。内訳は中国東方航空17機、中国国航11機、中国南方航空11機、中国商飛の「商飛快線」1機。今年上半期だけでも8機が納入され、中国南方航空に2機、中国国航に3機、中国東方航空に3機が引き渡された。
運航規模も急速に拡大している。航班管家の統計によると、2026年上半期にはC919の国内線が52路線まで増加。6月の運航便数は月間3600便を超え、前年同月比102.6%増となった。機体数の増加だけでなく、機体の稼働率も上昇しており、上半期の平均稼働時間は1日6.4時間、1機当たりの1日平均離着陸回数は3.2回と、主力のエアバスA320に近い水準に達している。
今回、C919の最初の国際定期路線にモンゴルが選ばれた背景には、モンゴルが中国の民間航空機の耐空性基準を認めていることがある。
2025年7月1日には、中国商用飛機が開発した国産リージョナルジェット「C909」が、フフホト―ウランバートル線で運航を開始。中国国産旅客機によるモンゴルでの定期的な商業運航をすでに実現していた。今回のC919就航は、こうした実績を踏まえた国際展開の一歩ともいえる。
一方、C909も海外市場への進出を加速させている。インドネシア、ラオス、ベトナムなど東南アジアで相次いで運航を開始しており、中国商用飛機によると、C909は海外で累計25路線を開設し、28都市を結んでいる。これまでの累計利用者数は100万人を超えた。

海外での運航実績の拡大に伴い、海外航空会社からの発注も進んでいる。2025年9月には、カンボジアの国営航空会社が中国商用飛機と協力覚書を締結し、C909を20機導入する計画を発表。このうち10機が確定発注、10機が購入意向となっている。
さらに2026年4月には、ベトナム第2位の航空会社ベトジェット航空が浦銀金融租賃とファイナンスリース契約を締結し、C909を10機導入する計画を明らかにした。
C909で海外運航の実績を積み上げ、C919が国際定期便へ――。中国の国産旅客機は、国内市場中心の運航から海外市場への本格進出へと新たな段階に入りつつある。
(中国経済新聞)
