中国、ロボット電池を「標準化」へ 電子標準院・京東・欣旺達が共同研究

2026/08/10 17:30

中国で、ロボット産業の発展を支える電池の標準化に向けた取り組みが本格化している。中国電子技術標準化研究院(電子標準院)、京東、電池メーカーの欣旺達電子(Sunwoda)はこのほど、ロボット向け電池の共同研究所を設立するための3者間協力協定を締結した。

3者は共同研究所を通じて、ロボット用電池の標準策定や製品開発、試験・検証、実際の利用シーンへの導入などを進め、ロボット電池産業の規格化と健全な発展を後押しする。

電子標準院は、中国工業情報化部(MIIT)直属の標準化専門機関で、リチウムイオン電池および類似製品に関する標準化業務を担っている。また、全国情報技術標準化技術委員会の「具身知能(Embodied AI)」標準ワーキンググループや、電子製品安全標準化に関する委員会などの事務局機能も担う。

さらに、工業情報化部の「人型ロボット・具身知能標準化技術委員会」の副事務局長機関でもある。リチウムイオン電池の標準体系構築を支援するとともに、中国国内で現在唯一となるロボット電池に関する標準規格の策定も主導している。

一方、京東は小売、物流、テクノロジー、ヘルスケア、産業、国際事業、地域生活サービスなど幅広い事業を展開しており、ロボットを実際に活用できる多様な現場と販売チャネルを持つ。

同社は自社のサプライチェーンやエコシステム企業と連携し、ロボットの利用シーンを想定した社内基準の策定も進めている。今回の共同研究では、ロボット電池の「標準化」を進めることで、規格に対応した「標準化電池」の開発を目指す。

ロボットごとに異なる電池を設計・開発する必要がなくなれば、電池の研究開発や保守にかかるコストを抑えられるほか、製品開発期間の短縮も期待できる。京東は、こうした取り組みを通じてロボット産業の普及と高品質な成長を後押しする考えだ。

欣旺達は、電池の研究開発から製造までを手掛ける大手メーカーで、電芯、モジュール、バッテリーマネジメントシステム(BMS)、電池システム、検査、リサイクルまでをカバーする総合的なソリューションを提供している。

約30年にわたりリチウムイオン電池分野で事業を展開し、現在は民生用電池、車載用動力電池、蓄電池、エネルギーサービス、スマートハードウエア、イノベーション・エコシステムの6分野を展開。材料、構造設計、スマート管理などの技術を生かし、産業・サービス分野におけるロボットの実用化を支えている。

今回の共同研究所では、電子標準院が持つ標準化のノウハウ、京東が持つ大規模な実用シーンやサプライチェーン、欣旺達が持つ電池技術と製造能力を組み合わせる。

ロボット産業では、人型ロボットをはじめ、物流、製造、サービスなどさまざまな分野で実用化が進む一方、電池の性能や安全性、規格の違いが普及に向けた課題の一つとなっている。

3者は今回の共同研究を通じて、ロボット用電池の「開発」だけでなく、「標準化」「量産」「実用化」までを一体的に進めることで、ロボット産業を支える基盤づくりを目指す。

(中国経済新聞)