中国インターネット大会開幕 AI時代見据え「算力ネットワーク」構築を加速

2026/07/10 11:00

2026(第25回)中国インターネット大会が7月8日、北京市で開幕した。今年の大会は、AI(人工知能)の基盤技術の進化をテーマに掲げ、計算資源(算力)の分散化やToken(トークン)経済、多数のAIエージェントによる協調運用など、AI産業が直面する課題への対応策が議論された。

開幕式では、中国工程院の邬贺铨院士がビデオによる基調講演を行い、「2030年には世界のインターネット通信量の6割以上をAI関連が占める」との見通しを示した。また、中国国内ではTokenを基盤とするサービス構造への転換が進み、AIエージェント関連の通信量が全体の75%に達するとの予測を紹介。「AI産業はプロンプトやコンテキスト設計の段階を終え、今後はAIエージェントの協調制御や算力ネットワークの再構築が重要課題になる」と指摘した。

会場では、AI基盤ソフトウェアの強化を目指す「衆智FlagOS燎原計画」も始動した。北京智源人工知能研究院は、中国の通信事業者やクラウドサービス企業、研究機関と連携し、実証実験や人材育成、標準化を推進することで、AIの基盤技術から産業応用までを一体的に発展させる方針を示した。

また、中国電信、中国移動、中国聯通の大手通信3社は、「通信量(トラフィック)中心の運営」から「Token中心の運営」への転換を提唱し、算力・電力・ネットワーク・データの連携強化を通じて、計算資源の効率利用やエネルギー消費の課題解決を進める必要性を訴えた。

華為技術(ファーウェイ)の王雷副総裁は、「ネットワーク接続と同時に算力へアクセスできる環境」の構築を提案し、快手科技(クアイショウ)の馬宏彬上級副総裁は、大規模マルチモーダルAIを地方産業へ展開し、中小企業のマーケティングコスト削減につなげる考えを示した。

参加した専門家からは、インターネットは「人と情報をつなぐ時代」から、「算力・AIモデル・AIエージェントをつなぐ時代」へ移行しているとの認識が示された。光通信、計算資源、データの産業チェーンを一体的に整備し、自主技術の確立や応用分野の拡大、グリーン算力の推進を通じて、中国のデジタル経済の発展を支えていく必要があるとの見方で一致した。

(中国経済新聞)