中国通信大手3社、2026年第1四半期はそろって減益

2026/04/30 15:30

中国の通信大手である中国移動、中国聯通、中国電信の2026年第1四半期決算が出そろい、3社ともに最終利益が前年同期比で減少した。各社とも帰属親会社純利益が2桁の減益となり、中国聯通は18.0%減、中国電信は17.08%減、中国移動も4.2%減となった。

規模面では中国移動が引き続き大きくリードしている。中国移動の売上高は2665億元(約5兆7,000億円)で前年同期比1.0%増、帰属親会社純利益は293億元(約6,300億円)で同4.2%減、基本的1株当たり利益は1.36元だった。主力の通信サービス収入は2199億元(約4兆7,000億円)で同1.1%減となった一方、クラウドや算力、デジタルサービスなどを含む「その他事業収入」は466億元(約1兆円)と同12.7%増加し、多角化が収益下支えに寄与した。

一方、中国電信と中国聯通は売上高も小幅減となった。中国電信の売上高は1313.94億元(約2兆8,000億円)で前年同期比2.32%減、帰属親会社純利益は73.5億元(約1,600億円)で同17.08%減、基本的1株当たり利益は0.08元だった。クラウド事業「天翼雲」は6.8%増、スマート関連収入は39.4%増と新規事業は伸長したものの、従来事業の落ち込みを補いきれなかった。

中国聯通は売上高が1028.24億元(約2兆2,000億円)で前年同期比0.5%減、帰属親会社純利益は21.37億元(約460億円)で同18.0%減となった。

3社の減益の背景としては、税制変更の影響が大きい。2026年から一部の付加価値電気通信サービスが基礎通信サービスに再分類され、適用される増値税率が6%から9%へ引き上げられたことが、利益圧迫要因の一つとみられている。

こうした中、算力(コンピューティング能力)などの新興事業が成長の鍵となっている。中国移動は事業領域を「通信サービス」「算力サービス」「スマートサービス」の3本柱へ拡張し、第1四半期のその他事業収入は総売上の17.5%を占めた。中国聯通の算力関連収入は154億元(約3,300億円)で8.3%増、智算センター収入は11.7%増、クラウドサービスは約44万の法人顧客に提供されている。中国電信も天翼雲やスマート事業がそれぞれ堅調に拡大した。

設備投資の面でも、各社は従来の通信インフラ投資を抑制する一方で、算力分野への投資を加速させている。中国移動は2026年に算力ネットワークへ378億元(約8,100億円)を投じる計画で、前年比62.4%増。算力・スマートネットワーク関連投資の比率はすでに37%を超えている。3社ともに算力関連投資は総設備投資の35%以上を占めており、産業のデジタル化を巡る競争が新たな主戦場となっている。

(中国経済新聞)