レノボ、2年後に売上高1000億ドルへ AI企業への転換を加速

2026/04/1 17:30

中国IT大手のレノボ(Lenovo Group Limited、聯想集団)の楊元慶会長兼CEOは4月1日、新年度のキックオフ会議で、2年後に売上高1000億ドル(約15兆円)を目指す方針を明らかにした。同時に、同社を「AIネイティブ企業」へと転換する目標を掲げた。

同社の発表によると、2025/26年度の最初の3四半期における売上高は約4400億元(約9兆円)で前年比18%増、調整後純利益は100億元(約2000億円)を超え、28%増と大きく伸長した。通期売上高は約5600億元(約11兆円)に達する見通しとしている。

特にAI関連事業は急成長しており、売上高は前年から倍増、全体の約3分の1を占めるまで拡大し、主要な成長エンジンとなっている。

楊氏は過去1年を振り返り、上半期は関税の変動に対応し、下半期は部品不足への対応に追われたと説明した。特に半導体価格の上昇が顕著で、メモリー価格は一時40~50%上昇し、さらに倍増する可能性もあると指摘。CPUなど他の主要部品も値上がりしているという。

こうした中で、同社の規模の大きさ、多様な供給網、長年にわたるサプライヤーとの関係が競争力の源泉となっていると強調した。

事業別では、スマートデバイスを扱うIDG(インテリジェントデバイスグループ)の売上高が前年比14%増と堅調に推移。インフラ関連のISG(インフラソリューショングループ)は、戦略見直しと再編を進める中で、AI推論向けサーバー市場の成長機会を取り込み、収益回復を目指している。

サービス分野のSSG(ソリューション・サービスグループ)は19四半期連続で2桁成長を維持し、営業利益も約30%増加。運用保守やプロジェクト型サービスが収益の柱となっている。

投資部門では、年間投資収益が2億5000万ドル(約380億円)を超え、投資先の新規株式公開(IPO)件数も過去最高となった。

一方で、課題としては、利益率が市場期待に届いていない点や、モバイル事業の規模・収益性の強化、インフラ事業の持続的な収益確保などを挙げた。

楊氏は、新年度を「AI実装の年」と位置付け、すべての製品、ソリューション、サービス、業務プロセスにAIを組み込む方針を示した。

また、今後はAIウェアラブル機器や新型PC・スマートフォン、個人向け計算中枢「Kubit」など、AIネイティブデバイスの開発も進める考えだ。

(中国経済新聞)