ONTIME、売上倍増も赤字続く 配車サービス拡大で業績改善

2026/04/1 13:30

中国の配車サービス企業如祺出行(ONTIME、Ruqi Mobility Inc. 9680.HK)は3月31日、2025年通期決算を発表した。売上高は52億9000万元(約1100億円)と前年比114.6%増加した一方、純損失は2億9000万元(約60億円)となり、前年から48.1%縮小した。

同社はこれまでに赤字縮小を予告しており、配車サービスの運営効率向上やコスト構造の改善、技術サービスの拡大、管理費の削減などが収益改善に寄与した。決算によると、研究開発費や管理費、信用損失などの支出が減少し、売上原価の比率も低下した。

事業別では、同社は①配車サービス、②技術サービス(AIデータ・モデルソリューションや高精度地図)、③車両販売・整備の3分野で展開している。このうち配車サービスの売上比率は2025年に96.5%へ上昇(前年は89.3%)し、収益の柱としての存在感をさらに強めた。

一方、技術サービスの売上比率は1.1%から3%へ拡大したのに対し、車両販売・整備事業は9.6%から0.5%へと大きく縮小した。

2025年の配車注文数は2億3300万件と前年比106.2%増加し、ほぼ倍増した。1件当たりの平均取引額も26.4元から27.6元へ4.5%上昇。これにより年間取扱高は64億3000万元(約1300億円)と、前年比115.7%増となった。

同社は、第三者配車プラットフォームとの連携強化や地域拡大戦略が、注文増加の主因と説明している。

業績改善が進む一方で、株価は低迷している。2024年7月に香港証券取引所に上場した際の公開価格は35香港ドルだったが、2026年3月31日時点では9.16香港ドルと、約74%下落している。

同社は自動運転タクシー(Robotaxi)事業を重点分野と位置付けている。2025年はRobotaxiサービスや関連プロモーションを含むその他収入が576万元(約1億円弱)と前年比182.6%増加したが、全体に占める比率は0.1%にとどまる。

2026年3月時点で、広東・香港・マカオ大湾区におけるRobotaxiの運用台数は約600台。今後5年間で100の主要都市への展開を目指すとしている。

Robotaxi分野では競争が激化している。2025年には配車サービス各社が相次いで参入を表明し、量産化や都市展開の計画を打ち出している。

また、配車業界全体では規制強化が進み、各地で運営ルールが明確化されている。特にドライバーの権益保護に関する責任が強調される中、複数のプラットフォームが手数料率の引き下げを発表するなど、業界はより健全で持続可能な方向への転換が進んでいる。

(中国経済新聞)