寒武紀、2025年売上高が前年比453%増 上場後初の通期黒字を達成

2026/03/15 10:00

中国のAIチップメーカーである寒武紀科技(688256.SH)は3月12日夜、2025年の年次報告書を公表した。2025年の売上高は64億9700万元(約1360億円)で、前年から453.21%増加した。純利益は20億5900万元(約430億円)となり、前年の赤字から黒字へ転換。上場以来初めて通期での黒字を達成した。

同社は年報の中で、「2025年、世界の人工知能(AI)産業は急速な成長段階に入り、AI応用を支える基盤である計算力への需要が急速に拡大した」と説明。AIチップ製品、基礎ソフトウェアプラットフォーム、クラスタ向けソフトウェアツールチェーンの進展を背景に、同社製品が通信事業者、金融、インターネットなど複数の主要業界で大規模に導入されたとしている。

研究開発面では、2025年の研究開発費は11億6900万元(約245億円)で、前年から9.03%増加した。売上高に占める研究開発費の比率は17.99%だった。ただし売上高の伸びが研究開発費の増加を大きく上回ったため、研究開発費の売上高比率は前年から73.31ポイント低下した。

年間ベースでは業績が大きく改善した一方、四半期ベースでは利益の伸びに鈍化もみられた。2025年第4四半期の売上高は18億9000万元(約395億円)で前四半期比9.4%増加したが、純利益は4億5500万元(約95億円)で同19.8%減少した。純利益の前四半期比減少は2四半期連続となり、2025年第3四半期も同17%減少していた。

また年報によると、著名な個人投資家(いわゆる「牛散」)として知られる章建平氏が2025年に同社株の買い増しを続けた。2025年上半期には74万7500株を増持し第7位株主となり、年間では合計147万6100株を追加取得した。2025年末時点で681万4900株を保有し、持ち株比率は1.62%で第5位株主となった。自然人株主の中では、同社董事長の陳天石氏に次ぐ保有規模となる。

株価面では、2025年8月27日の取引時間中に一時1462元(約3万600円)まで上昇し、A株市場で株価首位だった貴州茅台を上回った。翌28日の終値は1500元(約3万1400円)を超え、時価総額は6600億元(約13兆8000億円)を突破した。

その後は調整局面に入り、2026年3月12日の終値は1099元(約2万3000円)。時価総額は4634億元(約9兆7000億円)で、株価の高値時から時価総額は約2000億元(約4兆2000億円)縮小している。

(中国経済新聞)