漢字を架け橋に、筆墨で結ぶ日中の絆――「俯仰千載・法古求真」熊峰日中師弟臨書展、東京で開催

2026/02/12 15:46

2月3日午後、「俯仰千載・法古求真――熊峰 日中師生臨書展」の開幕式が東京の中国文化センターで行われた。本展は、漢字書道文化の基礎である「臨書」を切り口に、日本在住の書法家・熊峰と、その門下で学ぶ日中両国の学生による百点余りの力作を一堂に集めものである。古典を臨み、書を通じて学ぶ営みを通して、過去と現在、日本と中国、師と弟子を結ぶ精神の系譜を浮かび上がらせている。

 開幕式には、中国文化センター主任の羅玉泉氏、一般社団法人日中書法協会顧問・東洋大学名誉教授の小池喜明氏、西泠印社理事・全日本華人書法家協会名誉主席の曾嶋氏、西泠印社理事・晋鴎芸術学院院長晋鴎博士、全日本華人書法家協会主席の高小飛氏、著名な女性書画家の弦田康子氏、西泠印社社員・東京国際美術館常任院長の呉超氏、西泠印社理事・全日本華人書法家協会顧問の梁章凱氏、アジア通信社社長の徐静波氏、翰墨書道会会長の郭同慶氏、全日本華人書法家協会副主席の馬燕平氏、一般社団法人日本中華総商会副会長の何玲青氏、一般社団法人日中書法協会会員の美松洋子氏、全日本中華青年連合会主席の郭磊氏、『中文導報』社社長の楊文凱氏をはじめ、多くの中日書法芸術愛好家が出席した。式典では中日双方の来賓が相次いで挨拶に立ち、本展が日中書法芸術の交流の場であると同時に、筆墨を媒介として人々の心を結び、文明の相互理解と世代を超えた友好の意義を生き生きと示すものであると語った。

日中双方の来賓が祝辞を述べ、熊峰氏ならびに日中書道協会の関係者が長年にわたり中国伝統文化の研鑽と古典書道の継承に尽力してきたことに対し、敬意と賛辞が寄せられた。本展は日中書道芸術の深い対話の場であると同時に、両国民の世代を超えた友好を強め、文明交流と相互理解を促進する具体的な取り組みでもある。筆と墨を媒介に言葉の壁を越え、文化の美が人々の心を結ぶ絆となることを示した。

出品作品は、中国書道史における甲骨文や金文、秦漢時代の碑刻、晋唐の法帖といった古典の名品から、日本書道史を代表する作品まで幅広い。日中書道協会会長を務める熊峰氏をはじめ、北京師範大学および景徳鎮陶磁大学の書道専攻の教員・学生らが参加し、古典に真摯に向き合った臨書作品と、そこから生まれた創作の成果を披露した。優れた伝統文化に対する共通の敬意と継承への志が息づき、国境や世代を越えた静かで深みのある文化的対話が実現している。

江西省南昌市出身の在日書道家である熊峰氏は、現在は日中書道協会会長、景徳鎮熊峰漢字館兼東アジア文化交流センターの創設者を務める。また、第9期・第10期江西省対外友好協会副会長、第3期江西省書法家協会副主席なども歴任してきた。筆を手に、漢字を架け橋として、日中友好の物語を紡ぎ続けている。

熊峰氏と著名な女性書画家の弦田康子氏

2024年8月、日本外務省は令和6年度の「外務大臣表彰」受賞者を発表し、熊峰氏がその栄に浴した。熊峰氏は「私は旅する者として、漢字を通じて文明と平和、そして友愛を結んできました。この栄誉は、歩みの中で出会った数々の感動の結晶です。これからも手を携え、文化の力でより多くの人々の心を照らしていきたい」と述べた。

左から:株式会社アジア通信社代表取締役社長徐静波、熊峰氏、一般社団法人日本中華総商会副会長の何玲青氏

本展は「臨書」を核に据え、単なる技法の模倣にとどまらず、古典の本質に迫りながら芸術の真髄を探究する姿勢を提唱している。会場では百点を超える臨書および創作作品が展示されたほか、専門性の高い講演や席上揮毫も行われた。

全日本華人書道家協会会長の高小飛氏、副会長の呉敏中氏、西泠印社理事の晋鴎氏、翰墨書道会会長の郭同慶氏、書家・篆刻家の馬燕平氏らが、草書、楷書、章草、隷書など各書体について解説と実演を披露した。これらの催しは、日本の各界関係者や在日華僑・華人にも広く公開され、中国書道に息づく筆墨の精神と創作の魅力を間近に体感できる貴重な機会となった。 漢字は、千年の時を超えて受け継がれてきた文明の担い手であり、日中両国の人々を結ぶ目に見えない架け橋でもある。本展の開催は、日中友好の理念を体現するとともに、文化分野における実務協力を一層深める具体的な成果といえる。芸術という共通言語を通じて、相互尊重と相互理解の姿勢を発信し、日中関係の持続的な改善と発展に向けて、温かく力強い文化の力を注いだ。

(中国経済新聞)