建設機械大手の徐工機械(XCMG Machinery、SHE:000425)と、世界最大級の鉄鉱石生産企業フォーテスキュー(Fortescue)が北京で、グリーン鉱山機械ソリューションに関する戦略的提携契約を結んだ。契約によってXCMGは、240トン級バッテリー式電動ダンプトラックを150~200台供給する予定で、中国のグリーン鉱山機械輸出として過去最大の受注となる。
調印にはXCMGの楊東昇会長とFortescueのアンドリュー・フォレスト会長兼CEOが出席。今回の供給で、Fortescueが必要とする240トン級電動ダンプトラックのおよそ半数が賄われる見通しだ。車両は鉄鉱石採掘事業に導入され、同社が掲げる「2030年までに陸上事業のカーボンゼロ」の目標を後押しする。

世界の鉱業は脱炭素化に向けて大きく舵を切っており、Fortescueも2030年までに完全な化石燃料依存から脱却する方針を示している。この方向性は、XCMGが打ち出す「ゼロカーボン・スマートマイニング」戦略と重なっている。XCMGはAIと鉱山機械の融合を進め、露天掘りや地下採掘の分野で培ったノウハウをもとに、カーボンニュートラルでスマートな鉱業に向けたソリューションを展開している。
両社はすでに2024年11月のbauma CHINAで契約を結んでおり、当時も中国製電動鉱山機械として過去最大規模の輸出契約を記録していた。今回の新契約は、XCMGの技術力が国際的に高く評価されたことを裏付けるものとなった。
XCMGは、中国華能集団の伊敏鉱山における世界初のスマートマイニングモデルをはじめ、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカの鉱山に製品を供給してきた。2025年には「脱炭素鉱業賞」を受賞し、露天掘り鉱山機械メーカーとして世界トップ4に入るなど、国際市場で存在感を強めている。
今後もXCMGとFortescueは、グリーン技術や低炭素技術、新エネルギー分野の開発を共同で進め、持続可能な鉱業と脱炭素化の加速を目指す。両社の連携は、グローバル鉱業におけるグリーン転換のモデルケースになるとみられる。(ソース: XCMG Machinery)
(中国経済新聞)