天安門城楼、設備保守点検を終え再び姿を現す 

2025/07/19 15:30

中国・北京市の象徴的建造物である天安門城楼が、約2か月にわたる設備保守・点検作業を終え、施工用囲いが取り外され、再びその荘厳な姿を現した。現在は外観の見学が可能となっているが、城楼内部の一般公開再開については、正式な発表が待たれている。

北京市人民政府天安門地区管理委員会は2025年4月28日、「天安門城楼は2025年5月6日より一時的に対外開放を停止し、設備の保守点検を実施する」との通告を出していた。今回の点検作業は、建築物の安全性と長期的な保存を目的として行われたもので、歴史的建造物の保護という観点からも重要な措置であった。

天安門城楼は北京の中心、天安門広場の北端に位置し、1949年の中華人民共和国成立を毛沢東主席がここから宣言したことで広く知られる。明の永楽年間(15世紀初頭)に建てられた正門「承天門」を前身とし、清代に「天安門」と改称された。文化大革命や改革開放以降も何度か修繕が行われており、今回のメンテナンスもその一環である。

現時点で、城楼の一般公開再開日については「改めて通知する」とされており、今後の発表が注目される。北京市当局は、「市民および観光客の安全と良好な見学体験のため、万全の準備を整えたうえで再開する予定」としている。

(中国経済新聞)