(六)重点分野のリスクを効果的に防止・解消し、システミックリスクを生じさせないという最低ラインをしっかりと守り抜く。発展と安全をよりよく統一的に考慮し、あくまでも発展の中でリスクを着実に解消し、質の高い発展と高い水準の安全保障との相互促進の実現に努める。
引き続き不動産市場の下落に歯止めをかけ安定回復に力を入れる。各都市の実情に即して規制を緩和し、「城中村(バラック地域)」の再開発と老朽危険家屋の改築を強化し、マイホーム購入・買い替えの潜在需要を十分に喚起する。都市の立地適正化をはかり、住宅地の新規供給を合理的に規制する。遊休地と遊休商用物件を活用し、ストック住宅の買上げを推し進め、買上げ主体、価格、用途について地方政府により大きな自主権を与える。保障型住宅再貸出の使用範囲を拡大する。不動産融資協調メカニズムの役割を発揮させ、引き続き住宅引渡し保証の取り組みに力を入れ、デベロッパーの債務不履行を効果的に防ぐ。関連基本的制度を計画的に策定し、不動産業界の新しいビジネスモデルの構築を急ぐ。人民大衆の高品質な住宅需要を満たすために、標準・規範を見直し、安全・快適・エコ・スマートな「良い家」の建設を推し進める。
地方政府の債務リスクを穏当に解消する。発展の中で債務リスクを解消し、債務リスクを解消する中で発展することを堅持し、債務リスク解消施策パッケージを拡充して実行し、考課と管理の措置を改善し、債務リスクの高い地域のリストの動的調整を行い、新たな投資分野の開拓を支援する。「科学的分類、的確な置換」という原則に則って、地方政府隠れ債務の置き換え業務にしっかりと取り組む。政府債務管理制度を整備し、法規違反起債の衝動を徹底的に抑え込む。地方資金調達事業体から政府融資機能を早急に切り離し、市場メカニズムに基づく事業転換と債務リスクの解消を推し進める。
金融分野のリスクを積極的に防ぐ。市場化・法治化の原則に則って、地方中小金融機関のリスク対応とパターン転換を一体的に推進し、資本金増資、合併再編、市場退出などを総合的に運用してリスクを類別に解消する。中小金融機関の機能の位置づけとコーポレートガバナンスを見直し、差別化した質重視の発展を促進する。金融監督管理体系を見直し、監督管理における国と地方の連携を強化し、違法な金融活動を厳罰に処すという強い姿勢を保つ。預金保険基金や金融安定化保障基金などリスク解消の手段を拡充する。外部リスク対応マニュアルを充実させ、金融の安全と安定を効果的に守る。
(中国経済新聞)