内モンゴルの炭坑大手、500億円で上海のオフィスビルを購入 石炭高騰で大儲け

2022/05/25 13:16

内モンゴル自治区の大手炭坑会社「オルドス資源公司」は5月23日、オルドス電力冶金集団とともに、上海市静安区蘇河湾のオフィスビル2棟およびその210台分の地下駐車場を購入すると発表した。面積あわせて4.54万平方メートル、取引総額は26.7億元(約509億円)という。

物件の売主は、マカオのカジノ王の娘である何超瓊氏の会社と上海の「華潤置地有限公司」の折半出資で設立された、不動産開発会社の「上海華合」とのことである。

物件のうちオフィスビルについて、価額は平米当たり5.8万元の26.33億元で、2021年10月にこの事業者がオフィスビル2棟を取引した際は平米当たり6.97万元であったことから、この地域としてはかなり安めとなっている。

石炭など鉱産物の開発を主に手掛ける総合産業会社のオルドス資源が、不動産業界が不振にあえいでいるこの時期に上海の民間物件に手を付けたことは、かなりの話題になっている。「さすが炭坑大手、オフィスビルを借りずに丸ごと買い占めるとは」という驚きの声も出ている。

石炭などエネルギー価格が大幅に値上がりした2021年、オルドス資源は売上高が前年比57.61%プラスとなる364.7億元、利益は同298.58%プラスの60.91億元という結果を残している。

利益十分の炭坑大手が不動産界でひと暴れ。そんな姿が再び見られるだろうか。

(中国経済新聞)