リバイバル上映の「名探偵コナン 迷宮の十字路」が人気上昇 10日間で興収21億円突破

2025/01/8 18:30

中国で、劇場版「名探偵コナン 迷宮の十字路」が上映10日目の2025年1月5日午後2時に、興行収入1億元(約21.5億円)を超えた。21年前の作品としてはかなりの好成績である。

「迷宮の十字路」はコナンの劇場版シリーズの7作目であり、ファンからは「コナンM7」と呼ばれている。これまで27作が発表されており、中国では最新の「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」が2024年の夏休み枠に上映され、興収は2.86億元(約61.5億円)であった。このほど「連載30周年記念 名探偵コナン展」が上海と北京で相次ぎ開催されており、いずれも熱心なファンの姿が見え、30年前に中国に上陸したこのアニメIPの人気が衰えていない様子を示した。

中国ではこのところ、日本のアニメの新作や人気の旧作が次々と上陸しており、二次元消費市場の急成長に拍車をかけている。中日両国の企業やクリエイターの交流も頻繁になり、アニメファンの数も増える一方である。12月28日、上海の楊浦区で百聯ZXの「造趣場」がオープンし、1階の入口付近で新海誠氏の作品CAFÉが同時に開業した。この日は寒い中、大勢のファンたちが列をなして買い物などを楽しんでいた。

「迷宮の十字路」「すずめの戸締まり」「スラムダンク」「ハイキュー!! #ゴミ捨て場の決戦」など多くの日本のアニメ映画を中国に導入してプロモーションを手掛け、今回の新海誠氏のCAFÉを上海で初めてオープンさせたロードピクチャーズとGuGuGuGu(谷谷逛谷文化科技)の蔡公明総裁が先ごろ、映画のコンテンツマーケティングや二次元分野の消費について見解を示した。

蔡氏は、「中国では二次元市場の消費が急成長している。IPの統合運営をすることでファンに対応する形をとれば、IPの人気も続き、収益が続くことになる。コンテンツマーケティングにしても関連グッズの販売にしても、映画も含めたファンに対し、感情面で予想を超える価値をできる限り与えることが大切だ」と表明している。

(中国経済新聞)