ショートビデオアプリのTikTokはこのほど、画面を閉じなくてもアマゾンで商品の購入が可能になる形を導入するとした。
アマゾンの広報担当によると、この方策によりSNSでのショッピングが一段と便利になるとし、「TikTokでPRしているアマゾンのより抜き商品がTikTokのアプリでも購入できるようになる」と述べている。
TikTokはこの策について、ビジネスソリューションの一環であるとし、「お客様に対し、あらゆる場所、あらゆる方法で商品を見つけ、閲覧し、購入できるシームレスな体験をお届けする」ことが趣旨だと述べている。
TikTokの「For You」画面でアマゾンのおすすめ商品が見られ、「ワンタイム、安全、スピーディー、簡単」との設定でアマゾンとアカウント同士を結び付けられるようになる。これにより、TikTokのアプリを閉じなくても商品広告からアマゾンの品を購入することができ、より早くスムーズな買い物ができるようになる。
さらにこの広告では、現在価格やPrime資格、配達の予想、商品の詳細が閲覧できる上、TikTokのアプリからいつでもアマゾンとの結び付けの解除設定ができる。
TikTokにより通信販売をするには2種類の方法があり、1つはTikTokに店を設けてすべての取引をそこで完成させる「クローズド型」、もう1つは外部リンクを設けて別のサイトに誘導し取引をする「セミクローズド型」である。いずれも利用対象国は限定されている。
セミクローズド型の場合、TikTokは事実上広告の場となり、クローズド型の場合はTikTokの方でサプライチェーンを確保することが必要となる。TikTokは通販について、東南アジアでは順調であるが重要な市場であるアメリカでは不振である。データ分析サイトのTabcutによると、アメリカで2024年1-5月、クローズド型におけるGMVは 20億ドル(約2946億円)以下であり、去年掲げた目標の11%にとどまっている。
今回の通販サイトとの提携はTikTokにとって、商業化への重要なトライアルであり、利益モデルを探れる上に業界内での競争力向上につながる。業界関係者によると、TikTokは規模もあり事業も安定したアマゾンに通販の一部をゆだねることで対応力が強まり、手薄だったサプライチェーンも強化される。一方、アマゾンからすれば、一段とアクセス源が増えることになる。
(中国経済新聞)