Tiktok、不正アカウント133万件以上を削除

2024/06/13 15:30

中国のショート動画投稿アプリ「Tiktok」は6月7日、「ネットの書き込みによるあおり行動、プライバシーの侵害、低俗なものへの誘導などの取り締まり結果」を発表した。2024年5月以降で違法な動画1万件以上を削除し、1日平均300万件の違法コメントを削除、アカウント133万件以上を処罰したと表明した。

Tiktokのセキュリティー担当者によると、「不適切な書き込みを厳しく取り締まるため、不審なコメント発表など様々な書き込みの洗い出しモードを実施して情報を自動的にあぶり出し、犯罪と見られる行為についてはその情報を当局側に送信する。今年は10件以上摘発した」という。

学校に関するある普通のビデオで、「どうしよう?息子はまだ年少組なのに、毎日迎えに行く都度先生に殴られたと言う。本当なのかな」「おととし、恋人と学校の休憩所から死臭を感じた」など、あおるような内容のコメントが大量に掲載された。調査の結果、これらはすべてアクセスを稼ぐための「書き込み屋」の仕業とわかった。Tiktokは、こうした悪質な行為を引き続き取り締まり、コメントやアカウントなど様々な次元で規制や教育をするほか、違法と思われる行為の情報を当局側に報告すると表明している。

また、本名や住まい、電話番号、写真、身分証番号、銀行の取引明細、ネット閲覧履歴などといったプライバシーを動画で売り渡すケースもある。ターゲットを引き付けて別のアプリでの取引へと誘導し、探り出したプライバシー情報をさらに不正な手段でネットに拡散することもある。このような行為は特に削除の対象とし、アカウントを段階的に閉鎖して、対応策を常に改めて監視に一層力を入れるという。

また、「xx姉さん」「美少女xx」など特定の名前を発表し、ターゲットを引き付けてこれらのアカウントを検索させ、そのアカウントのお気に入りページに別のQRコードを表示してサイト外での性的なサービスに誘導する、といった低俗な呼び込み行為もある。Tiktokセキュリティー部門は、これらのコメントは直ちに削除してアカウントも閉鎖し、情報を公安当局に知らせるとしている。このような行為は関係各部門と手を組んで取り締まりにあたるという。

また、「SNSアカウント復活」「コメントで他人を攻撃」「悪質な通報」などを行う違法組織も存在する。ワンタイムパスワードや顔認証システム、罠にかけるような訴えなどを通じて、不正行為により封鎖されたSNSアプリのアカウントを回復させるか、逆に他人の作品を削除したりアカウントやライブスタジオを閉鎖したりする方法もある、などと言う。大量の書き込み屋のアカウントを通じて「業務情報」を発表し、ユーザーをサイト外の取引へと誘導し、サイバー環境を著しく破壊した上、金の持ち逃げや送金ブロックなどのサギ行為に走ることもある。発見次第、関連するアカウントや機器を使用禁止にするとのことである。

(中国経済新聞)