パイロット不足深刻か キャセイパシフィック航空で欠航相次ぐ

2024/01/4 14:30

中国香港空港管理局のホームページによると、2023年12月29日にキャセイパシフィック航空が定期便の約8%の20便以上が欠航。12月30日にはバンコク、台北、ソウル、東京、北京を含む14便が欠航した。

欠航の影響を受けた乗客の中には、補償を受けられない人やビジネスクラスからエコノミークラスへ変更された人もいる。また、ある資料によると、元旦の休暇中に50便以上が欠航したという。香港の情報サイト「 01」(https://www.hk01.com/)は2024年1月1日、キャセイパシフィック航空のウェブサイトと関連報道を引用し、キャセイパシフィック航空は2024年1月2日から7日の間に、上海、北京、台北、ドバイ、ニューデリー、バングラデシュのダッカ発着便を含む少なくとも34便を欠航すると伝えた。このうち、上海浦東空港発着便は6日間、全便が欠航となる。

キャセイパシフィック航空は、2023年12月にインフルエンザが流行し、予想以上に多くのパイロットが体調不良で欠勤したと説明。この状況に対応し、正常な運航を確保するため、同社は一部のフライトを自主的に欠航することを決定。甘沛思(ガン・ペイス)取締役は社内メールで、「クリスマスと元旦の期間は毎日約8%の増便を行う」と述べた。

しかし、インフルエンザによるパイロットの欠勤が増え、一部のパイロットが法定飛行時間の上限に達していることは、経営陣にとって大きな課題となっている。香港メディアによると、キャセイパシフィック航空のパイロットは現在約2500人で、新型コロナウイルス流行以前の約50%に過ぎない。また法律により、パイロットは28日間で100時間、12ヶ月で900時間を超えるフライトは禁止されており、最近では多くのパイロットが上限に近いフライトをしている。香港航空乗務員協会も、「欠航の原因はパイロット不足にあるとし、旧正月のピークシーズンにはこの状況が繰り返されるだろう」と述べている。

(中国経済新聞)