最近、中国の武漢では「偉星光谷星悦広場」の価格が大幅に引き下げられ、住宅所有者の多くが自分たちの権利を守るため声を上げ始めている。
「偉星光谷星悦広場」は武漢東湖ハイテク区(中国光谷)に位置し、開発者は「武漢偉星不動産」。2022年12月3日に3号棟を発売、2023年4月2日に2号棟を発売し、2023年8月19日に再び3号棟を発売。前回の平均販売価格は1平方メートルあたり約2万元(約41万3,000円)だった。
所有者の呉悠氏によると、購入価格の多くが1平方メートルあたり約2万元、高くても2万2000元(約45万4000円)だった。だが現在は、1平方メートルあたり1万3000~1万6000元(約26万8000円~33万1000円)まで下落。1年も経たないうちに、少なくとも40万元(約826万円)が家の引き渡しが始まる前に失われてしまった。 中には、一晩で50万円(約1033万円)以上損したと公言する住宅所有者もいる。
今年10月、武漢では住宅の大幅な値下げが行われ、ある不動産会社は、所有者に対して謝罪を行い、1週間の営業停止を余儀なくされた。
同様のケースは他の都市でも発生している。今年6月、大連の某住宅購入者は、自分が購入した物件の高層階は、販売開始時の価格が1平方メートルあたり約1万6500元(約34万1000円)に対して、2021年にはキャンペーンにより1万3000元(約26万9000円)まで下落。最近では1万元(約20万7000円)を切るまでに値下がりしたと掲示板に投稿した。
大連市住宅建設局は、住宅の価格は市場調整価格であり、事業者の裁量によって価格設定され、市場競争を通じて形成されると回答。検証の結果、経済と不動産市場の影響により、プロジェクトの売却が困難となり、会社が大きな財務的プレッシャーにさらされている。こうした状況を緩和する方法として、住宅価格の引き下げが行われていることが判明した。
現段階で、大幅な値下げにより住宅所有者が損をするという事例が中国各地で起きている。また不動産会社の側から見ると、危険なので資金を早く引き出したい、後半の取引が一部しか残っていないので処理を早くしたいなど、大幅な値下げに踏み切る理由も様々だ。
(中国経済新聞)