処理水の海洋放出以降、中国で日本への団体旅行が相次いで中止

2023/08/28 15:00

8月10日、中国文化観光部が新型コロナウイルスの影響により停止していた中国人の日本への団体旅行を解禁すると発表。中国の旅行会社の統計によると、9月末から始まる国慶節の8連休では旅行先として日本が最も人気を集めていた。だが、8月24日から開始された福島第一原発処理水の海洋放出を受け、中国では日本への団体ツアーの中止が相次いでいる。

中国最大手のオンライン旅行会社「携程旅行(Ctrip)」によると、団体旅行が解禁されると日本旅行の検索件数が急増。同社では、2000件以上の日本ツアーを企画し、8月24日以前は日本へのツアー商品が前月比90%増加した。

第一財経によると、Ctripや同じく中国の旅行会社大手「途牛(Tuninu)」、「同程旅行(Tongcheng)」などでは、日本旅行の商品はまだ販売されているものの、以前のように目立つ場所には置かれていない。

大手旅行会社の関係者は第一財経の取材に対し「ここ数日、日本ツアーの中止が相次いでおり、予約をしていた人の中に日本行きを見合わせる人が増えている」と述べた。また別の旅行会社は「処理水の海洋放出以降、多くの旅行会社は国慶節連休における旅行先の調整を行い、日本関連のマーケティング計画を中止した」と述べた。

(中国経済新聞)