中国の新エネ車メーカー「拝騰汽車」(Byton)の関連会社2社が6月14日、裁判所により破産手続き実施との決定が下された。判決書によると、2社は拝騰汽車による「救済」の望みがあると主張したが、裁判所側は債権者の権益がもう何年も確保されていないと見なした。
新興自動車メーカーの一つで、蔚来(NIO)、小鵬(Xiaopeng)、威馬(WM Motor)と並び「カルテット」とも呼ばれた拝騰汽車は、創業時にBMWやテスラなど有名どころの幹部を経営陣に招くなど、当初は鼻息が荒かった。公開資料によると、これまでに6回の融資で84億元(約1672億円)を獲得していたが、2020年8月に国営テレビのニュース番組で、「84億元(約1672億円)をかけても量産車出ず」と伝えられた。
今回破産が確定したのは、ともに江蘇省南京市にある「知行新能源汽車技術開発」と「南京知行電動車」で、判決書によると前者が後者の株式51%を所有している。
この2社は拝騰の完成車製造事業における主要建設案件を担っており、破産手続きが始まれば製造許可が工業・情報化省により中止され、これまでの投資がすべて台無しになると述べている。
2社の破産申告はすでに南京市栖霞区の人民裁判所で受理されている。
(中国経済新聞)