ファーウェイPC分野で返り咲く、国内シェア2位に

2023/06/1 16:39

ファーウェイのパソコンが、中国国内のシェア率で2位に返り咲いた。コスパが良く、サポート対応も充実していることから最近では高い人気を誇っている。

市場調査会社のCanalysの最新データによると、今年の第一四半期、ファーウェイの中国国内向けPC出荷数量は前年同期より34.1%増え、シェアは10.7%で業界2番目となった。

データを見ると、中国の第一四半期の国内向けPC出荷台数上位各社について、レノボとHPが引き続き堅調である一方、サプライチェーンの「脱中国化」を主張しているDellは「ほぼ半減」状態となってベスト3から転落し、ファーウェイがそのシェアを奪っている。

ファーウェイはベスト3に返り咲いたが、PC市場全体は下り坂傾向である。CanalysのPCアナリストによると、ファーウェイはかねてからPC事業を主力に据えているとのことである。

また、ファーウェイのPCやタブレットの戦略は従来のPCメーカーとは違い、製品のスマート化による相互接続性の革新を目玉としている。また位置づけ的には、オフィス利用のほか、学生、ファーウェイのスマホやタブレットの所有者を対象とするなど、かなり明確なものである。

PC市場は2022年初めから1年以上も縮小傾向であり、逆風の中で健闘しているファーウェイもこうした業界全体の影響は免れないだろう。中国でのファーウェイのPC成長率は、去年の7月以降の各四半期で順に110%、73%、34%となっており、徐々に鈍化している様子がわかる。ただし傾向的に見て2024年には買い替え需要が発生するとの予測があり、市場も息を吹き返す可能性がある。

(中国経済新聞)