中国国務院の新型コロナウイルス対策本部は5月8日午後の記者発表会で、世界保健機関(WHO)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言を終了したことを受け、今後の感染対策について説明した。
中国国家衛生健康委員会の広報担当である米鋒氏は会見で、WHOの「緊急事態終了宣言」は決して新型コロナウイルスによる世界への脅威が終結したとの意味ではなく、各国とも緊急体制から他の感染症と同様の対応に移行すべきで、活動を止めてはならないと述べた。
中国疾病コントロールセンターウイルス研究所の陳操氏は、「外国との交流が増えるにつれて、主な流行株が国際的影響を受けやすくなる」と述べた。中国のXBB系統の感染者割合について、4月下旬における入国者の感染例では占める割合が世界とほぼ同じ97.5%であったほか、国内では今年2月から増え始め、2月中旬の0.2%から4月下旬には74.4%に達している。またBA.5.2、BF.7、BA.2およびその亜系統の合計割合は約25%である。よって現在の中国では、XBB系統の変異株が主流となっている。
XBBはオミクロンの組み換え体の一種であり、早期に流行したオミクロン変異株よりも感染力や免疫回避力が強く、目下世界的に主流となっている。XBBも含めた流行中の変異株は、現在の検査データから見て、早期のオミクロン亜系統各種と比べて発病性にさほどの変化はない。
(中国経済新聞)