12月9日午後、中国のコロナ対策本部による記者発表会で、国家衛生健康委員会医政局の焦雅輝(Jiao Yahui)局長が「現在、重症患者向けの病床の数は中国全体で13.81万台あり、このうち10.65万台が三級医療機関に存在する。ほぼ10台/10万人のレベルである」と述べた。また重症患者の担当医師は8.05万人、「ICU担当」が可能な医師は10.6万人で、重症患者専門の看護師は22万人、「ICU担当」が可能な看護師は17.77万人という。
衛生健康委員会はまた、医療サービスを今後さらに充実化させるため、各地で医療資源の手配や整備を強化するためのガイドラインを発表した。主な内容は以下の通りである。
- 発熱外来をさらに充実化させる。二級以上の病院はすべて発熱外来を設けてできる限り対応するよう強調されているほか、条件を備えた一般の医療衛生機関も発熱外来または発熱クリニックを設け、十分な対応力を備えること。
- 各地で指定病院の医療資源を充実化する。具体的にはまず重症患者向けの病床を用意することで、省の中心都市や地域の医療センター的な役割を果たす都市の指定病院では、病床の確保だけでなく、透析センター、分娩室、小児科を設けるなど、診察体制を総合的に引き上げる。
- 市部や町部で、人口に照らし合わせて臨時病院を準指定病院に改良する。準指定病院とは、臨時病院の機能に加えて一定規模の治療体制を設け、病床数の10%を集中治療用とするものである。
- 二級病院で重症患者への対応をする。各地の二級病院は、三級病院での重症患者対応の重要なバックアップとして集中治療科や集中治療病室を改良すること。
- 三級医療機関の重症患者受け入れを拡大および改良する。三級病院に対してICUを全病床数の4%とするよう求めているほか、各診療科のICUに対して総合ICUの基準に沿って拡張工事や整備をするべきとしている。さらに、床位数の4%分をICU利用可能なものとし、必要の際には24時間以内に重症ICU患者へ対応できるようにし、総合ICUとICU利用可能分の病床数を病院全体の8%とする。
(中国経済新聞)