中国共産党中央委員会は11月13日、福建省委書記の尹力(Yi Li)氏が蔡奇(Cai Qi)氏の後任として北京市委書記に就任すると発表した。
男性で漢族の尹力氏は1962年8月に山東省臨邑生まれ、1986年に山東医科大学衛生事業管理科の修士課程を修了したのち1988年にロシア医科大学に留学し、1993年に博士号を取得した。帰国後に国務院研究室に勤務し、1997年に同研究室の社会発展研究局処長に就任、2002年にアメリカに渡りハーバード大学で半年間研究員を務め、帰国後に衛生省弁公庁の副主任に就任し、2012年に衛生省次官、国家食品薬品監督局局長に就任。2015年に四川省委副書記、省長となった。2020年、新型コロナウイルス発生の直後に武漢市や湖北省からの来訪者を足止めし、四川省での第一波の感染者発生を防いだ。
北京市委書記に就任する尹力氏
2020年11月に福建省委書記および省人代主任(省議会の議長に相当)に就任し、先ごろ行われた共産党第20回全国代表大会の後に中央政治局委員に選ばれている。
尹力氏は、四川省長および福建省委書記の在任中に何度か日本を訪れており、日本のビジネス界との付き合いも多い。
一方、現北京市委書記である蔡奇氏はすでに中央政治局常務委員に選ばれており、中国の最高指導部の一員として中央書記処(内閣官房に相当)を務めている。
また同じく13日、人事社会保障相の周祖翼(Zhou Zuyi)氏が福建省委書記に就任すると発表された。周祖翼氏は1965年生まれで今年57歳、浙江省天台の出身で理学博士であり、教授で博士課程の教官を務め、第20期中央委員である。学生、職員として同済大学に30年近く在籍し、学内で党委書記も務めた。2016年に中央組織部の副部長となり、2022年5月に人力資源・社会保障相に就任している。
周祖翼氏は現在、最年少の省委書記である。
(中国経済新聞)