中国の新華社によると、大型旅客機「C919」が就航への審査を終えて中国民間航空局より型式証明の取得を果たした。2022年末に初号機が引き渡される予定である。
C919は、国際航空規約に基づいて中国が独自開発し、知的財産権を有する大型ジェット機であり、座席数は158-168席で航続距離は4075-5555キロメートル、現在すでに28社から815機を受注している。
C919は2017年5月5日に初飛行し、その後5年にわたり計6機が中国各地で認証取得に向けて科目別のテスト飛行を行ってきた。2021年3月1日には中国東方航空が開発元の中国商飛と購買契約を結んでおり、国産大型機C919の世界初の利用者となる見込みである。
中国東方航空は2022年上半期の決算で、「年後半に初納入の予定」と発表している。
現段階でC919を注文しているのは、東方航空のほか中国国際航空、南方航空、四川航空など国内各航空会社のほか、中国工商銀行租賃、中国銀行租賃など同じく国内の機体リース会社であり、この中で工商銀行租賃が最大の100機を注文している。
大型航空機は設計、製造、組み立て、販売サービスといった産業チェーンを形成し、このうち製造は材料、部品、システムなど最も広範囲に及ぶものである。
ここ数年はC919のプロジェクトをめぐって、航空関連の各業者が上海の浦東新区に進出しており、祝橋の商用機産業エリア、臨港の航空宇宙産業エリア、張江南区の航空機設計開発エリア、および外高橋、張江、世博などの川上から川下まで一貫した産業集結エリアが形成されつつある。
C919の「メーカー‐サプライヤー」というモデルにより、22の省・市で大学36校、多数の上場会社を含む中堅以上の企業242社、作業員数10万人が大型旅客機の開発に関与している。
(中国経済新聞)