中国国有鉄道、累積赤字が122兆円超

2022/09/5 13:30

中国の国有鉄道である国家鉄路集団(国鉄集団)は2022年上半期の決算を発表した。総売上高は4857億元(約9.87兆円)で、純損益については去年上半期の507億元(1.03兆円)を58.5%も上回る804億元(約1.63兆円)の赤字となった。累積赤字額は前年同期から3.45%増えて6.00兆元(約122兆円)となり、負債率は去年末より0.48%増えて66.81%となっている。

国鉄集団によると、赤字の主な理由は各地でコロナが発生し、旅客輸送や各種の事業などで深刻な影響が出たためという。

旅客輸送の中で「中国一のドル箱路線」と言われる北京―上海の高速鉄道について、上海、北京など大都市および沿線各地でクラスターが発生したうえ長期化したことで、ビジネスや旅行、帰省などの足が大幅に落ち込んだ。外出意欲も後退する一方で、過去に例のない深刻で長期的なダメージを蒙った。

しかしその一方、貨物は好調であり、1日の輸送量、回転量、積み下ろしの数など様々な項目で過去最高を記録した。上半期の輸送量は前年同期比5.5%プラスの19.46億トンで、月間輸送量も前年比で9.6%増、ほぼ毎月過去最高となっている。

(中国経済新聞)