張学友の東莞コンサートが高考と日程重複、市民から延期要請

2025/05/24 12:30

香港の著名な歌手、張学友(ジャッキー・チュン)の「60+巡回コンサート」東莞公演が、2025年6月6日から8日までの3日間、広東省東莞市の東莞銀行バスケットボールセンターで開催されることが決定した。しかし、このうち2日間が2025年の大学入学試験(高考)の日程と重複し、会場が高考の試験会場である東莞市第六高級中学からわずか2キロの距離にあるため、地元市民からコンサートの延期を求める声が上がっている。5月22日、東莞市の複数の部門がこの問題について対応を表明した。

張学友の東莞コンサートの開催日程が発表されて以来、ネット上ではコンサートの日程が高考と重なることの妥当性を疑問視する投稿が相次いだ。あるネットユーザーは、「張学友のコンサートは6月6日から8日までの3日間、東莞バスケットボールセンターで開催されるが、この期間はちょうど高考の期間と重なる。コンサート会場と高考の試験会場である東莞市第六高級中学はわずか2キロしか離れていない。政府は万全の対策と準備を約束しているが、高考を控える親としては、たとえ万分の一の可能性でも試験に影響が出るのではないかと心配だ」と投稿。さらに、「高考の日程は事前に決まっており、年間を通じて開催可能な時期は多いのに、なぜわざわざ高考の時期にコンサートを開催するのか」と疑問を呈した。

これらの意見に対し、東莞市文化広電旅游体育局は以下のように回答した。(1)張学友のコンサートは夜間に開催され、高考の試験時間帯とは重複しない。(2)コンサート会場である東莞バスケットボールセンターは密閉された屋内施設であり、最寄りの高考試験会場である東莞市第六高級中学までの直線距離は約1.6キロメートルある。現地でのテストおよび過去に同会場で開催された大型イベントの状況を総合的に判断した結果、外部への騒音の影響は小さいとされる。以上の理由から、コンサートは予定通り開催される方針である。

この問題は、高考という中国の若者にとって極めて重要なイベントと、エンターテインメントの開催との間で生じる緊張を浮き彫りにしている。

(中国経済新聞)