中国の民間企業の「総経理」は、「オーナー社長」の「董事長」と違う、殆ど「雇われ社長」である。
総経理はいくら年収をもらっているのだろうか。では、上海や深圳の市場A株に上場する企業の社長の年入を見てみよう。
中国の万得資訊(Wind)がA株上場企業の2908名の社長の収入について行った分析をもとに、最も高い年俸の業種と最も少ない年俸の業種を見てみたい。2021年の社長の平均年俸は132万元(約2518万円)で、年俸が一千万元(1.9億円)を超える社長は全体の0.48%で14名いた。500万元(約9541万円)超えは2.79%、300万元(約5724万円)超えは7.26%だった。しかし44名は10万元(約190万円)を下回り、うち24名は国営企業の社長だった。中国本土のA株上場企業で、年俸が最高額だったのは君実生物公司の理李寧社長で、2604万元(約4億9690万元)だった。
一方、香港証券交易所に上場する中国企業900のうち、10%にあたる90の会社の社長の年俸が1000万元を超えた。中国本土のA株上場企業では、わずか0.48%しかいなかった。
香港証券交易所のレポートによれば、テンセント総裁の劉熾平は2021年の年俸が3.23億元(約61.6億円)となり第一位だった。
(テンセント総裁の劉熾平氏)
レノボの総裁楊元慶も2020年の年俸が2617万ドル(約33.2億円)に達した。
業種別で見れば、証券と保険業の社長の収入が最も高く、二位が医薬、三位が銀行だった。さらにIT、建築材、家電、不動産、商業が続いた。一方最も少ない業種は石炭で、その後ろにサービス業、食品飲料、農林水産業、機械工業が続いた。
(中国経済新聞)