12月13日、アメリカのロサンゼルスで行われたTGA(The Game Awards)2024の表彰式で、ゲームサイエンスが開発・制作をした中国初の3Aゲーム「黒神話:悟空」が、Best Action Gameとプレイヤーボイスの2部門を受賞した。ただし最優秀作品賞は逃した。
2014年から開催されているTGAは、今や世界のゲーム業界やプレーヤーにとって最も重要で影響力があるゲームアワードで、「ゲーム界のアカデミー賞」と称されている。この中でも特に栄誉ある賞と言われるGame of the Year(最優秀作品賞)が「黒神話:悟空」に与えられるか、期待の目が注がれていた。しかしライブ配信された最終結果で、ソニーが開発した「アストロボット」が受賞作品となった。
11月19日に発表されたTGAの各賞候補作品の中で、「黒神話:悟空」はGame of the Year、Best Action Game、Best Art Direction、Best Game Directionの計4部門にノミネートされていた。ゲーム産業のアナリストである張書楽氏は、結果の如何を問わず中国発のゲームとして初めてTGAの最優秀作品賞の候補に挙がったことは快挙だと述べていた。
ただ「黒神話:悟空」は、TGAの結果発表前の11月22日に、イギリスの有名なゲームアワードである2024ゴールデンジョイスティックアワード(Golden Joystick Awards)で、Ultimate Game of the YearとBest Visual Designを受賞していた。これについて「黒神話:悟空」は公式ブログで、「周知の通り、ゴールデンジョイスティックアワードの最終投票はすべてプレーヤーによるものなので、われわれはこの賞を非常に栄誉あるものと見ている」とつづった。このゲームアワードは1982年に始まったもので、イギリス国内だけでなくヨーロッパ全域でも広く知られている。
「黒神話:悟空」について、国外の調査会社VG Insightsのデータによると、12月13日の時点でSteamでの売上数は2250万本となり、収入総額は11億ドル(約1689億円)を超えた。また直近24時間のプレーヤー数は最高の7.7万人であった。
また、華泰証券が以前に発表した「黒神話:悟空」に関する予測レポートでは、年間売上数を3000万-4000万本としていた。さらに投資元である英雄互娯(Hero Entertainment)の呉旦CEOは、発売後2週間の販売数が1800万本という結果を踏まえて「ライフサイクル中に3000万本はいけそうだ」と表明していた。
(中国経済新聞)