韓国は7月の輸出額について、相手国別で半導体出荷が増えた中国がアメリカを抜き、2か月ぶりに最大の輸出相手先となった。
韓国の産業通商資源部が1日に発表した7月の貿易関連データによると、中国向け輸出額は前年同月比14.9%増の114億ドル(約1.62兆円)で、アメリカ(102億ドル=約1.45兆円)を抜き21か月ぶりの高い値となった。アメリカ向け輸出額も自動車が好調だったことから9.3%増となったが、中国向けは半導体が40%近く増えたことでそれを上回る結果となった。
中国向け輸出額を品目別に見ると、半導体が前年同月比39.1%増の32.5億ドル(約4629億円)、石油化学品が24.2%増の3.1億ドル(約441億円)、無線通信機器が189%と急増し5.9億ドル(約840億円)、ディスプレイが34.2%増の3.5億ドル(約498億円)であった。
また今年1~7月の中国向け輸出額は748億ドル(約10.65兆円)で、アメリカ(745億ドル=約10.61兆円)をわずかに上回った。ただし1~6月で見ると、回復傾向をたどったアメリカ(643億ドル=約9.16兆円)が中国(634億ドル=約9.03兆円)を上回っている。
韓国にとっていずれも重要な貿易パートナーである米中両国について、輸出については20年間にわたり中国が最大の相手先であったが、去年12月にアメリカが逆転した。その後は両国で「追いつ追われつ」の状態となっている。
中国は産業が急速に成長する中で製造業が大きく競争力を伸ばし、生活物資の自給率も大幅に上がっている。韓国で中国向け輸出が減速したのは、このような中国の産業構造の変化が理由と見られる。ただし半導体などIT関連品目は中国向け輸出が大きく伸びており、全体を押し上げる結果となっている。
(中国経済新聞)