スタバ、テイクアウト時の包装費徴収に対し「配達料は値下げ、会員の包装費は1回の注文で2元以内」と回答

2024/07/5 11:30

スターバックスの中国法人は7月3日、デリバリーサービス「専星送」について、注文1件当たりの配達料金をこれまでの9元(約200円)から7元(約156円)に値下げする一方、一部の商品に対し、テイクアウトの際に1件あたり1元(約22円)の包装費を徴収すると発表した。

これについてスターバックスは、会員サービスである公式APP/Wechatのミニアプリ「スターバックス・リワード」で注文したものについては上限を1回あたり2元(約45円)とするほか、「Star」3個で1回分の無料配達を実施するという。

競争が激しいコーヒー業界で、スターバックスは価格戦には加わらず、会員制度など別の面で応戦している。「スターバックス・リワード」は2011年の導入から何度かグレードアップしており、2015年には「バーチャルカード」の機能を設け、さらに2020年にはプレゼントの種類をさらに増やした上、「Star」のポイント拡大キャンペーンも行っている。

飲食業界ではこのほかにも、包装費や配達料金の調整が進められている。

ケンタッキーは今年2月、配達料金をそれまでの9元(約200円)から6元(約134円)に引き下げた一方、テイクアウト時の包装料の徴収を始めた。その理由として、保温機能の付いた袋を導入した上、専任者により配達するなど、デリバリーの質を向上させるためとしている。

これについて、北京の雲嘉法律事務所の弁護士である趙占領氏は、「配達料金や包装費は市場価格の範囲内であり、経営者が自社の方策に沿って決めるものだ。ただし、注文時に実行内容を伝えておくなど、消費者の知る権利や選ぶ権利に気を配るべきであり、はっきり伝えておけば違法にはならない。包装費の徴収は、テイクアウトの際には袋代や人件費がかかるので必要かつ適切と思われる。仮に包装費を別途徴収しなくても、付随する費用や配達料を加算することもありうる」と考えている。

(中国経済新聞)