バイトダンス、元社員4人が刑事犯罪の疑いで取り調べ

2024/05/1 11:30

4月28日、中国のアプリ開発大手「バイトダンス」の紀律・職業モラル委員会は2024年2号通報で、計61件に及ぶ社員の紀律違反行為を発表した。内容別に刑事犯罪、不正防止制度の違反、利益相反、情報セキュリティー違反の4分類に分けられ、この中で刑事犯罪をした4人が公安当局の取り調べを受けた上、勾留または保釈処分を受けている。詳しくは以下の通りである。

  • Tiktok元社員の陸容疑者は、職権を利用して提携業者から巨額のリベートを不正に受け取ったことで、今年1月26日に公安当局の取り調べを受けた上に勾留された。同容疑者はすでにバイトダンスを解雇した上、先物権限や年末賞与の査定の対象外とした。陽光誠信連盟や企業反不正連盟も同様の対応をした。
  • Tiktok生活サービスの元社員である高容疑者は、職権を利用してプロバイダを招き入れた引き換えに見返りとして計4万元(約86万円)を受け取った。今年1月17日に、民間事業者収賄罪の疑いで公安当局の取り調べを受けた上、保釈処分が下されている。同容疑者はすでに解雇し、当時の上司に対し管理責任を追及している。
  • 商品開発、構造工学関連の外注社員である曹容疑者は、偽のアカウントを使って外注先各社とともにTiktokのアカウント水増しで不正な収入を得ていた。今年3月に違法営業罪の疑いで公安当局の取り調べを受けた上に勾留された。
  • Tiktok配信担当の元社員である周容疑者は、職務上の権限を使って利益を得ていた。今年1月に刑事犯罪の疑いで公安当局の取り調べを受けた上に勾留された。同容疑者はすでに解雇し、先物権限の対象外とした上、当時の上司に対し管理責任を追及している。

一連の違法行為の中で、最高額は30万元(約650万円)あまりである。中国ECの元社員である郭容疑者は、2021年から2023年9月にかけて職権を利用して以前の勤め先の仲間とともに複数の販売者向けに店舗を開設して技術指導やセミナーを行い、これら各社から無断で20万元(約430万円)余りを手にしていた。また、以前の勤め先に対し、本人の仕事とかかわりのあるプラットフォームの仕入先となるよう薦め、そこで開設した店の友人と時計の卸売り販売をし、10万元(約215万円)余りを手に入れた。郭容疑者は、利益相反となったことを申告しなかった上、職場で大量の水増し行為をしたことで責任を問われ、解雇した。 バイトダンスは今年3月、2023年の1年間で計177件の不正行為や違法行為を摘発したと発表した。この中で、136人がモラルに著しく違反したことで解雇し、また23人が犯罪行為の疑いで司法当局の処分を受けたという。

(中国経済新聞)