中国、有人月探査用宇宙船の名称を決定

2024/02/27 19:30

中国の有人宇宙プロジェクト弁公室は、有人月探査ミッションに使用する次世代宇宙船と月面着陸機の名称が、一般公募の結果をもとにそれぞれ「夢舟」と「攬月」に決まったと発表した。

宇宙ステーションを建設した中国は、宇宙探査での次なる目標を月着陸としている。有人での月探査プロジェクトで着陸へのミッションが本格的にスタートした中で、新たな宇宙船の命名もスケジュールにのぼっていた。

これについて、有人宇宙プロジェクト弁公室は2023年8月に船名の一般公募を始めており、世の中で関心を招いた中、航空宇宙、科学技術、マスメディアなどの会社・団体や各界の関係者から2000件近い応募があった。専門家による選考の結果、次世代有人宇宙船は「夢舟」に、月面着陸器は「攬月」に決まった。

宇宙船の「夢舟」は、中国や時代の特色、文化の特色が込められたもので、有人の月探査が中国人の宇宙の夢を背負い、宇宙への新たな道のりを探索するという意味があり、また同じ宇宙船である神舟、天舟にちなんだものでもある。この宇宙船は、月着陸用と後の宇宙ステーションでのミッション遂行にあたる近地球用の2種類があり、月着陸用は「夢舟Y」(Yは「月」の中国語音節の頭文字)という。一方の「攬月」は、「可上九天攬月(天に昇り月をつかむ)」から取ったもので、宇宙を探索し月に着陸するという中国人の英雄の心と自信を反映している。またこの前に、次世代の有人運搬ロケットが「長征10号」と名付けられている。

現在は、宇宙船の「夢舟」、着陸器の「攬月」、運搬ロケットの「長征10号」がともに試作モデルの研究制作段階に入っており、作業は順調に進んでいる。

(中国経済新聞)