国際通貨基金(IMF)は11月7日、中国の実質国民総生産(GDP)が2023年に5.4%、2024年に4.6%成長するとの見通しを発表した。
IMFが2023年と2024年の中国の成長率予測を上方修正したのは、第3四半期の成長率が予想を上回ったことと、最近の一連の政策発表による。
IMFによると、中国政府は不動産市場を支援するために歓迎すべき措置を数多く講じているが、回復を加速させ、移行プロセスの経済的コストを削減するためには、より多くの措置が必要とされる。政策措置の包括的なパッケージには、持続不可能な不動産開発業者の撤退を加速させること、住宅価格調整の障壁を取り除くこと、住宅完成を促進するために中央政府による資金供給を増やすこと、不動産市場の縮小に適応できるよう支援することなどが含まれる必要がある。
また同時に、中央政府は、地方政府の債務圧力に対処するため、地方政府の財政格差の是正や債務フローのコントロール、地方政府の資金調達基盤の債務水準を引き下げるための包括的な再編戦略の策定など、財政枠組みの改革を実施する必要がある。
IMFによると、中国は不動産セクターの必要な調整と地方政府の債務に対処するための構造改革を背景に、経済活動を後押しするマクロ経済政策を実施する必要がある。財政支出を家計に振り向け、金利引き下げを通じて政策をさらに緩和すれば、成長と投資を支えることができる。為替レートの柔軟性を高めることは、外部からのショックを吸収し、金融政策の伝達を強化するのに役立つだろう。
(中国経済新聞)