雲南省昆明市は11月2日、ホームページで、2017年と2018年に打ち出した不動産政策を廃止するとの通達を発表した。
これについて、諸葛データ研究センターの上級アナリストである関栄雪氏は、「住宅の販売や購入の制限が完全撤廃されたことになり、購入希望者にとっては絶好の追い風となる情報の発信だ」と述べた。
業界内では、「中国西南部の主要都市である昆明がこうした策を打ち出したことで、市場に活気が出て経済成長につながり、現地の不動産業界や産業チェーンに新たな好機がもたらされる」との見方が広まっている。
昆明市の不動産市場は今、かなりの不況にあえいでおり、10月は新築物件が供給量、成約量ともに大幅ダウン、中古物件は売値が19か月連続の前月割れとなっている。
昆明市は今年に入り、今回の通達以外に3回も不動産テコ入れ策を打ち出している。積立金の融資制度や購入時の補助金制度、および「2軒目のローン規制緩和」といったものだが、効果は思わしくなく成約につながらない状態である。
中指研究院のまとめでは、昆明は今年10月、新築物件について、供給量が前年比80.9%減、前月比87%減の3.46万平方メートルで、成約量は前年比40.3%減、前月比0.68%減の23.59万平方メートル、平均価格は13027元/平方メートル(約26.97万円/平方メートル)であった。
また中国国家統計局のまとめでは、今年9月の新築物件の売値は前月比0.7%減、前年比1.1%減で、中古物件の売値は前月比0.3%減、前年比0.8%減であり、中古に関しては19か月連続で前月割れとなっている。
(中国経済新聞)