10月11日、上海市長寧区人民検察院から、上海某大学の学生寮の管理人である張被告が仕事の都合で、数百万ドルの学生寮費を不正に横領し、最終的に刑務所に収監されたとの報告を受けた。
長寧区にある不動産会社の社員である張被告は、数年前、上海にある某大学の学生寮の管理人として赴任し、学生に代わって光熱費、家賃、保証金の徴収を担当。同校では、新入生が学生寮に入居する際、1500元(約3万円)の保証金と3カ月分の寮費を不動産会社に渡さなければならないことになっていた。
最初、張被告は新入生から受け取ったお金を学校の財務部に届けていたが、その後、届ける回数が徐々に減っていった。
そして今年に入り不動産会社と大学との不動産管理契約が満了。張被告が帳簿を渡すことに対し非協力的な態度を取ったことで、不審に思った関係者が調査したところ張被告が本来届けるべき金額より100万元(約2000万円)以上少なかったことが判明した。
張被告は、学生たちの寮費を不正に横領した理由について、「配信プラットフォームにはまっていて、インフルエンサーたちにプレゼントや賞金を贈ることに夢中になっていた。しかし、自分の収入では足りなかったため、学生たちからのお金に手を付けてしまった」と話した。監査の結果、張被告は1年以上に亘り総額132万元(約2694万元)以上を横領していた。
長寧検察院の検事が事件を検討した結果、張被告は会社のスタッフとして、その地位を利用し、違法に組織の財産を自分のために莫大に横領したため、職権横領罪の刑事責任を負うべきであると結論づけた。長寧検察院の起訴により、裁判所は張被告に対し、職権横領罪として懲役2年3ヶ月、罰金8万元(約163万円)を言い渡した。
(中国経済新聞)