江蘇省張家港で、劉明勝さん（仮名）という月給6000元（約12.2万円）の若者が、チャットツールで見た女性インフルエンサーの「K宝」を気に入ってしまい、彼女のスタジオでの投げ銭ランキングトップを目指して職務を利用し会社の金を投じた。その後も出張と称して「K宝」とデートを重ね、ライブスタジオ社長のように振舞おうとデートの際には高級車を借りて豪華レストランに入り、ブランドものを買ってプレゼントした。そして望み通りに「K宝」の恋人になり、男女の関係を持った。
2022年初め、会社内で大量の金が流出しているのが発見され、公安当局の調査の結果、劉さんは会社の資金から約1.23億元（約25.0億円）を使い込み、うち9000万元（約18.3億円）を「K宝」に投げ銭し、ほかのインフルエンサーにも500万元（約1.01億円）ないし600万元（約1.22億円）を投じていた。残りの金も使い込んでしまったという。
これらの金は、司法機関の努力により1.2268億元（約24.91億円）が回収され、会社の経営にも大きな支障は生じなかった。2023年5月、張家港市の裁判所で劉さんに対し、職務占有罪で14年間の懲役刑、罰金50万元（約1015万円）および会社の未回収分である43万元余り（約873万円）の支払いを命じる判決が下された。
（中国経済新聞）