9月10日、中国で流行しているライブコマース(直播)でトップの売り上げを誇る有名インフルエンサー、KOL(キー・オピニオン・リーダー)の李佳琦(Austin)氏が、化粧品ブランド「花西子」のアイブローをライブでPRしていた際、視聴者から「値段がどんどん上がっている」とのコメントが出た。李氏はそこで、「でたらめ言うな、たった79元(約1600円)だろう。中国品は大変なものだ。永らく給料が上がらないのはなぜだ?まじめに働いているのか?給料が上がらないのはあなたのせいだろう?」などと、「花西子」を支持する発言をしたのである。
この話はただちに物議を醸し、ブログでも検索が殺到した。そして李氏は9月11日深夜にブログで、「昨日、ライブで商品へのコメントに答えた際に不適切で不快感を与えるようなことを言ってしまった。真摯に皆さんのお叱りを受ける」と謝罪の言葉を発表した。
また、「花西子」も9月19日にブログで、「今回の騒ぎに心よりお詫びする」との謝罪文を発表した上、様々な意見に真摯に耳を傾けているとも表明した。これに対してネットでは、「謝罪メッセージに宣伝内容が多くて注目先を交わそうとしている」などという批判の声が高まっており、「『花西子』はこの件を利用して商品をPRしたりせず、もっと真剣に対応すべきだ」と見なしている。
その後メディアで、「『花西子』の謝罪をどう見るか」とのテーマで投票活動が行われ、2.2万人が投票した。結果は、「値段の問題に回答していない」との答えが1万人、「回答が遅すぎる」が5000人余り、「むしろ商品の宣伝みたいだ」と見なす人が5000人弱であった。謝罪はどうやら納得のいかないものだったようである。
「花西子」は2017年に浙江省杭州で誕生した化粧品ブランドで、「東方のメイク、花で美容を」をモットーとし、商品が天然成分であることを売り物に18-30歳のアジア系女性をターゲットとしている。
(中国経済新聞)