中国国際航空が昨日公式ブログで発表した情報によると、9月10日、乗客146人、乗員9人を乗せて四川省成都の天府空港からシンガポールのチャンギ空港に向かったCA403便が、着陸前に機内に煙が立ち込め、乗組員が所定の手順で対応した上、北京時間16時14分に着陸した後、乗客が機内から脱出し空港側も非常体制を講じた。けが人などは発生せず、事故の原因については調査中とのことであった。
これについて中国国際航空は9月11日の深夜、公式ブログで、事故の原因はエンジンの故障と見られ、さらに調査を進めていると発表した。
CA403便は、機体がA320neo、登録番号B-305Jで、エアバスのA320 neoシリーズほか、エアバスA220やブラジルのエンブラエルE2シリーズ各機で使われているプラット・アンド・ホイットニー(P&W)製のGTFエンジン(PW1100G)を搭載していた。
中国で現在、GTFエンジンを搭載したA320 neoシリーズ各機種は、中国国際航空、中国南方航空、深圳航空、四川航空、吉祥航空、青島航空、西部航空、天津航空、マカオ航空、香港エクスプレスで計200機以上が運航している。
なおアメリカFAA は8月末にP&Wに対し、30日以内に全世界で計202台のGTFエンジンにおける1段目と2段目の高圧タービンディスクについて超音波検査を実施し、疲労を起こしていたら飛行前に交換するようにとの指示を発表していた。
P&Wはこれに対して、検査フローを一段強化した上、検査の早期完了を目指して世界でのMRO(整備、修理、オーバーホール)対応力の改善計画を策定中と表明している。また、粉末精錬工程の整備に伴ってこのような状況は現在生産中のエンジンでは起こりえず、エンジンの新規納入に支障はなく、引き続き全製品に対して新型のエンジンや部材を供給していくという。
(中国経済新聞)