世界3大映画祭の1つ「第80回ベネチア国際映画祭」が、8月30日に開幕した。新型コロナウイルスの影響により制作が遅れていた作品が次々と完成したこともあり、例年以上に注目度の高い作品が名を連ねた。
今年は、各部門で日本作品が出品されており、最高賞の金獅賞を競うコンペティション部門には『ドライブ・マイ・カー』で米アカデミー賞国際長編映画賞を受賞した濱口竜介監督の最新作『悪は存在しない』、オリゾンティ部門には塚本晋也監督『ほかげ』が出品されている。またコンペ以外にも、音楽家・坂本龍一さんのドキュメンタリー映画『RYUICHI SAKAMOTO|OPUS』や小津安二郎監督の『父ありき』が上映された。
現地時間9月2日には、香港出身の俳優トニー•レオンが、映画界に多大な貢献をした者へ贈られる「栄誉金獅子賞」を受賞。主賓のアン・リー(李安)監督がスピーチを行い、トニー•レオンが感極まり涙する一幕もあった。
これまでに出演した『非情城市』、『シクロ』、『ラスト、コーション』の3作品がベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞しており、特に1945年から1947年までの台湾に住む一家の群像を描いた『非情城市』は、トニー•レオンの出世作としても知られている。
トニー•レオンは今回の受賞に際し「受賞の知らせを受け、大変驚くと共に光栄に思います。この賞はこれまで一緒に仕事をしてきた映画製作者たちへ贈られた賞でもあり、喜びを分かち合いたいです」と語った。
(中国経済新聞)