今年上半期、自動車市場全体が逼迫し、常に急成長を遂げてきた新エネルギー車市場の成長率も鈍化したため、多くの自動車メーカーが苦戦を強いられた。しかし、そうした状況下で、新興電気自動車(EV)メーカー理想汽車(リ・オート)は、好調に業績を伸ばしている。
財務報告のデータによると、同社の第2四半期における売上高は前年同期比228.1%増の286億5000万元(約5713億7906万円)、納車台数は前年同期比201.6%増の8万7000台と過去最高を記録し、売上総利益率は21.8%と順調に上昇している。
具体的には、理想汽車の第2四半期における車の売上高は前年同期比229.7%増の279億7000万元(約5577億3998万円)、その他の販売・サービスの売上高は6億8000万元(約135億5964万円)となった。一方、昨年第2四半期の主力モデル「理想ONE」の価格帯は35万元(約698万円)前後であったが、今年第2四半期の主力モデルは「理想汽車Lシリーズ」で、価格は46万元(約917万円)台まで上昇し、納車台数と製品価格の二重効果により、売上高は大幅に増加した。
現在、理想汽車はL7、L8、L9という三つのモデルを販売している。全国乗用車市場信息聯席会(以下、乗聯会)のデータによると、理想L7は3ヶ月連続で30万元以上の中型・大型SUVのなかで販売台数1位となり、3ヶ月連続で1万台を超えた。 中型SUV市場では、すでに理想L7とL8モデルが6月の国内中型SUV販売台数ランキングでそれぞれ1位と2位を独占しており、中国のフルサイズSUV市場では、理想L9が昨年8月末の納車以来、何カ月も連続で販売台数1位を獲得している。
理想汽車は中国の新興電気自動車(EV)メーカーの中で最も販売台数を伸ばした最初の自動車メーカーで、2019年の正式納車以来、同社の累計納車台数は2023年7月5日までに40万台を超えた。
(中国経済新聞)