河南省、災害復興資金100億元が不正利用 庶民を救うべき金の所在は?

2023/08/9 20:30

河南省会計監査庁は、地元金融会社に対する国有資産会計の監査やここ2年間の災害復興資金の利用などを示した「2022年度省級予算執行ほか財政収支に関する会計監査報告」を発表した。

これによると、銀行41社で計100.05億元の資産が違法に処理され、各県の農村合作社39社が地元ではなく他地域に498.14億元の貸し付けを行ったという。

また、災害復興資金のうち、県の投資会社の懐に入って被災地の復興以外で使われるなど、不正利用と見られる額が100億元近くに達しているほか、かなりの債券が未利用となっている。

この報告によると、河南省は2021年7月に記録的な大雨で洪水による深刻な被害を受けたが、それ以降の2年間で100億元近い災害復興資金が不正利用されているという。このうち不正な工事案件が省内73の地域で計242件あり、金額にして33.46億元に達し、また最終確認されずに引き渡された案件数が24件で総額5.63億元、さらに虚偽の着工や完了をしていた案件が22件で総額12.83億元となっている。このほか、衛輝市など2か所で、投資会社が計3091万を流用していた。

これに対して、ネットではかなりの論議を呼んでいる。光明網は、「国や政府から拠出された特定資金がなぜ一般庶民に行き渡らないのか。このような身勝手を働いたのは誰か。どこが監査をしているのか。被災地の再建や復興用の資金で問題が起きれば、損するのは国で、苦しむのは庶民だ。わずかの手ぬかりも許されない。不正行為は共産党も法律も市民も許さない。国のお金、庶民のお金は透明化すべきで、徹底調査すべきだ」とコメントしている。

(中国経済新聞)